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大切な乳歯、その役割
乳歯は、2〜6歳頃までの間に上下左右20本が生えそろいます。
乳歯は、食べ物を噛み砕いたり、正しく発音するために大切な役割をもちます。
また、それ以外に子供のあごの骨の成長を促進したり、顔の形を整える役割を持っています。
乳歯は、後に、永久歯に生え変わります。
一番奥の乳歯が抜ける10〜12歳ころまでの、子供の成長において大切な役割を果たしています。
その他の乳歯の役割は大きく分けて3つあります。
噛むこと
当たり前の事のようですが、よく噛むことはお子さんの成長・発達に必要な栄養が効率よく吸収される、とても大切な役割を持っています。また咬むという動作は、脳の発達にも役立つと言われています。
発音
たくさんの言葉を覚えていく幼児期は、歯が健康であることで正しくキレイな発音が可能になります。
正しい方向への永久歯の誘導
乳歯から永久歯に生え変わる時期には、乳歯の根は吸収されて次に生えてくる永久歯を誘導します。 虫歯などで乳歯を失うと、後から生えてくる永久歯にも障害が出てきます。子供の成長を促す上で大切な歯なので、充分注意な注意が必要です。
 
どうせ生え変わるのだからと粗末にしていると、
咀嚼(そしゃく)障害…食べられない、偏食の原因
発音障害…うまく話せない
あごの成長異常…顔の形の不調和
不正咬合…歯並びが悪くなる
などの症状を引き起こします。
また、永久歯の虫歯や歯周炎を引き起こす原因にもなってしまいます。
月齢・年齢と歯の変化
赤ちゃんは、最初は歯のない状態で生まれてきます。赤ちゃんのお口の中は、食べるため、というよりおっぱいを上手に飲むのに適した、形をしています。歯の生える時期(大体、6〜8ヶ月)が近づいたら、口を触られるのに慣らすため、ときどきお口まわりや歯ぐきをそっと指で触ってあげましょう。指しゃぶりも歯磨きの準備段階として大事です。歯のおそうじは唾液と湯ざましで充分です。6〜8ヶ月(個人差で3ヶ月〜1歳ぐらいもあります)に最初の歯が生えはじめます。個人差がありますが、一番最初は下の前歯から生えることが多いようです。
 
お口の中の変化と、離乳食を食べ始めることによってお口の中が刺激され、よだれも多くなってきます。まだ歯ブラシで必要とするような汚れは着きにくく、逆に歯磨きが歯肉を傷つけたり、歯磨きが嫌いになる原因にもなってしまいます。ですから、この時期はガーゼなどでお手入れし、徐々に歯ブラシをお口に入れることに慣らしましょう。
 
生後10ヶ月ごろから、上の前歯が生えはじめます。上の前歯は、よだれだけでは汚れが落ちにくい部分ですので徐々に歯ブラシの使用が始まります。ただし、上の前歯の歯肉はとても敏感な部分なので、ゴシゴシと磨くのは禁物です。まだきちんと磨くというより、歯ブラシに慣れることが目的の時期。むし歯予防のために、夜間の頻繁な授乳やミルクを少しずつ卒業したい時期でもあります。
 
1歳ごろから、前歯8本が生えそろい、奥歯が生えはじめます。奥歯の噛む面の溝に歯垢がたまりやすくなり、むし歯菌もお口の中に定着しやすくなる時期です。1日1回きちんと歯磨きする習慣を付けましょう。長時間大人しくお口を開けていられない頃ですので、手早く磨いてあげるのがポイントです。歯磨きを徹底的にというより、食事内容と食べ方で、むし歯菌を増やさない工夫をする必要が出てきます。
 
2歳5〜6ヶ月ごろ、最後の歯が生え、全部で20本になります。3歳ぐらいには乳歯の噛み合わせが完成します。この後6歳前後になる永久歯(28本)への生え変わりの時期まで大きな変化はありません。歯が生えそろって何年かすると、自然に乳歯は隙間が開いてきます。これは発育空隙と言い、顎が発達して大きくなったことで歯の間が開いたものなので、心配はいりません。
 
6歳ごろ、乳歯の奥歯のさらに奥に第一臼歯(はじめての永久歯)が生えはじめます。生え終わるのに1年〜1年半かかり、さらにお口の奥に生えるために発見が遅く、むし歯になりやすいのが特徴です。小さめの歯ブラシでこの歯の噛み合わせ面だけを選んで、少し長めに丁寧に磨きましょう。この第一臼歯は特に、仕上げ磨きをしてあげると良いでしょう。
顎の発達
歯と顎は年齢によって順次発達をとげています。
 
生後6ヶ月ごろに乳歯が生え始めます。生後2歳半くらいで乳歯20本はほぼ生えそろって、U字型のアーチを形成します。乳歯列期には上の前歯が下の前歯より少し前に出て、上の奥歯は下の奥歯より少し頬側に生えた状態で噛み合っています。
 
4歳から5歳頃には、顎が大きく発達して前歯には隙間を生じて歯がばらついた状態となり、永久歯が生えてくるスペースが確保されることになります。
 
6歳頃になると乳歯の後ろ側に6歳臼歯すなわち第一大臼歯が生えてきます。歯の噛み合う刺激から顎はさらに発達し、次の永久歯の生えてくるスペースが確保される事となり、この時期を混合歯列期といいます。永久歯も乳歯同様に上の前歯は前に、犬歯は斜め前に、6歳臼歯は頬側にと上の歯は外側に向かい伸びてアーチ型を形成していきます。
 
9歳頃になると6歳臼歯より前側の奥歯が乳歯から永久歯に生え変わりが始まり、側方歯群交換期と呼ばれます。12歳頃までには最後の永久歯となる第二大臼歯が生えそろいます。14歳ころになると永久歯の歯根部分も完成し、永久歯の歯並びが完成し、永久歯列期といわれます。上顎の骨の成長はここで終了になりますが、下顎の骨はその後も手足の骨と同様に、身長が伸びる成長期に成長して大きくなります。
 
このコンテンツは、まだ、書きかけです。順次アップする予定です。
小児の齲蝕多発傾向と局所麻酔薬の副作用について

1、小児の齲蝕多発傾向について

私も地域の1歳6か月検診、3歳児検診の歯科担当医として、また中学校校医として今まで30年ほど検診を行ってまいりました。
その傾向としましては、1歳6か月検診では、1本でも初期齲蝕が見られる小児は、3パーセント以下程度にまで少なくなっております。3歳児では、ぐっと増えますが1割未満です。
ましてや、多くの虫歯がある小児は、かなり限られてきております。

当院にも、齲蝕多発傾向の小児が来院されますが、その小児は、ダラダラと甘いものを食べる
また、30分おきくらいに飴のようなものを食べるという傾向がみられると申しますか、
全部そうだと言っても間違いないくらいです。

さて、その小児の治療方針ですが、先ずは保護者に、おやつをあげるなら
時間を3時とかに決めて、1度に夕飯まで持つ程度にあげてくださいと説明します。
そして、昔は食べたら歯を磨こうだったのですが、今では食べた最後にはキシリトールガムなどをあげます。
小児では、ガムでは喉を詰まらせるという事故もあり得ますので
私が、オリオン社と開発しましたキシリブルーベリータブレットを1錠または半分に割って
食べさせるのも良いと思います。
この効能は、唾液をだして甘いものを食べた後の酸性化した歯の表面または口腔内を中和することです。またキシリトールは虫歯抑制効果があると実証されております。
ショ糖が分解する過程で酸性化したのを弱アルカリ性の唾液で中和することです。
また、齲蝕多発傾向者の治療としましては、先ずは、サホライドなどの齲蝕進行抑制剤の歯面への塗布、シーラントなどのフッ素徐放性の薬剤塗布、ブラッシング指導などです。
乳歯というのは、永久歯に比べて歯が弱くて脆い、また歯の中の神経まで近いので
積極的に歯を削ることは致しません。
これは、齲蝕多発傾向者の場合で乳歯の場合、非常に短い期間(半年以内)のうちに
2次カリエス(詰め物と歯の間に新たな虫歯が発生すること)を起こすことが良くあるからです。

歯髄炎または根尖性歯周炎を起こしていて、痛みがある場合に、その炎症、膿などを開放するために歯を削ることはありますが、その場合は、局所麻酔が必要ないか、または効かないことが、ほとんどなので、麻酔を打つこと自体が、滅多にありません。

2、局所麻酔の副作用について

麻酔薬の副作用で、特に注意するものとして、麻酔薬によるアナフィラキシーショックがあります。
最近、いろんなものによるアレルギーが報告されておりますが、
局所麻酔薬によるアナフィラキシーショックは、非常に稀なケースです。
局所麻酔薬のどの成分が、アレルギーを起こしやすいか?というのも既に研究されていまして
麻酔薬の中の防腐剤が、その原因であることが多いとされています。
世間に広く出回っている有名な局所麻酔薬には、防腐剤が含まれていますが、
防腐剤を含んでいない局所麻酔薬もあります。
ただ、消費期限が防腐剤を含んでいるものよりも短いのが欠点です。
当院としては、現在、防腐剤を含んでいないものを主に使用しております。

また、アレルギーに限らず、最近特に多いのが高血圧、糖尿病、骨粗しょう症です。
局所麻酔を打つ際の血圧は必ず測定するようにしておりますが、
本人の自覚のない高血圧の方が昨今、非常に多いです。


血圧は大丈夫って言われる方の半数以上が、麻酔を打つのに危険なレベルの高血圧であることが多いです。 また、糖尿病は、感染を起こしやすいですし、
骨粗しょう症の薬剤の中には、骨に対する外科的なことをすると腐骨を作ってしまう薬剤もあります。

患者様の問診時に全身状態、服薬等について伺い、必要があれば、通院中の医院への情報提供書の作成等を行い、患者様それぞれの全身状態に応じて最適の治療をしております。

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